アウトプットの達人が世に送り出した最高峰のアウトプット本『アウトプット大全』レビュー

今回は精神科医の樺沢紫苑氏が執筆した
40万部超えの大ベストセラー、
『アウトプット大全』について要約の解説を
していきます。

結論として、この本も全人類に手元においておけ!
と言いたくなる本だということが
良く分かりました。

まず、はじめに著者の樺沢氏が
どれだけ凄い人なのかについて確認です。
とりあえず、以下の実績をご覧ください。

・10年連続で書籍を1年に2冊以上出版
・メルマガ13年間毎日発行
・動画を毎日更新、累計1500本以上
・facebook更新8年間継続
・月2回の公演を9年間継続

それでいて、
・18時以降は働かない
・ジムにも通う
・読書も月に30冊

だそうです。この世に何体のコピーロボットを
持っているんでしょうか?
と聞きたくなるほどの挙げたらキリがない
アウトプットの達人というか神様のような方です。

その樺沢先生が持てる
『アウトプットプット術の全て』を80個のトピック
に凝縮し、世に送り出したのがこの
『アウトプット大全』です。

まさに『アウトプットの百科事典的』
意味合いになる1冊ですよね。

『アウトプットするならコレを見ておけ』
といったバイブル的なものになります。
期待できそうな内容であるのはこの時点で
分かりますよね。

この記事をおすすめしたいのは以下の人です。
・自己成長をしたいと願う人
・資格の勉強をしている人
・インプットを重視している人
自己成長を願わない人などいないと思うので
全人類とりあえずこの記事を見てもらいと
思っています。

今日の目次
1.インプットとアウトプットとは
  ・2種類の記憶
2.アウトプットの重要性 成長の螺旋階段
  ・成長の螺旋階段
3.アウトプットの種類
  ・話す
    コツその1 自分の気づきを盛り込む
    コツその2 ポジティブな言葉を使う
  ・書く
    おすすめ その1 ポジティブ日記
    おすすめ その2 読書感想文
  ・行動する
    1.今日やることだけ考える
    2.楽しみながら実行する
    3.目標を細分化する
    4.結果を記録する
    5.ご褒美を設定する
4.インプットとアウトプットの黄金比率
5.記憶定着の絶対法則
6.あとがき的なもの
前置きが長くなってしまいましたが、スタートです。

1.インプットとアウトプットとは

まず最初に、インプットとアウトプットの違い
について確認していきましょう。
これはどちらも対照的ですよね。

インプットとは
・読む
・聞く
・見る

などが挙げられます。
本書で、アウトプットとは
話す
書く
行動する

の3つを挙げています。

話す、書く以外のアウトプットはすべて
「行動する」に位置付けられます。
話すことにしても書くことにしても
必ず行動が伴います。
言い換えると、アウトプットには必ず行動が伴う
と言えます。

また、記憶という体験にフォーカスしても
大きく分けて2種類の記憶があります。

ここを意識するだけで効果的なアウトプットが
可能になりますので、しっかり確認して
いきましょう。

2種類の記憶
記憶には「意味記憶」「運動性記憶」
二つがあります。

意味記憶の例としては
学校の授業などで行う記憶です。
1600年に関ヶ原の戦いがあった などですね。
単語やキーワードで物事を覚える記憶法です。

運動性記憶の例としては、手を動かして書く
口の筋肉を使って話す、得た知識を元に行動する
などの行動を伴った記憶法が挙げられます。

この両者を比べたときに、
アメリカの国立訓練研究所での研究では
意味記憶の平均定着率は 5%~10%
運動性記憶の平均定着率は 90%
という驚異的な違いが認められました。

ただ、見る、読むよりも筋肉を使って
口に出してみる、書いて覚えることがどれほど
有効なのかが良く分かりますよね。

2.アウトプットの重要性 成長の螺旋階段

ここで、ちょっとショックかもしれませんが
とても大事なことをお伝えします。

それは、インプットだけするのでは意味がない
ということです。
覚えただけで何もアウトプットをしないと
その大部分は必ず忘れてしまいます。

これは、気合でどうにかなるとかいう問題ではなく
脳の作りがそのように出来ているから、なんです。

例えば、以下の二人を比べてみます。
Aさん
月に本を10冊読んで1冊もアウトプットを

しない人

Bさん
月に本を3冊読んで、3冊ともアウトプットを

する人

この両者を比べたときに、自己成長へ
繋がっているのは間違いなくBの人なのです。

インプットでは「脳内世界」のみで
完結しています。

一方、人に覚えたことを話す、ブログに書いて
発信するなどのアウトプットをすることで
「現実世界」へ干渉することになります。

この、現実世界への干渉こそが自己成長に
つながっていき、さらに記憶にも定着していく
ということになるんです。

これからは、
・学んだことは人に話す
・SNSに載せて外部へ発信してみる
・実際に行動を変えてみる

などのアウトプットをするようにしていきましょう。

成長の螺旋階段

インプットしたことをアウトプットして
その結果をさらに考察し、その結果をまた
インプットする。

この繰り返しが螺旋階段のように
あなたの自己成長を加速させていきます。

さらに、アウトプットした結果を誰かに
フィードバックしてもらうことが
さらなる質の高いインプットにつながります。

アウトプットして発信しただけにとどまらず、
フィードバックを得られる機会があれば積極的に
取り入れていきましょう。

3.アウトプットの種類

アウトプットは以下の3つに分けられます。
話す
書く
行動する

ひとつずつ、コツを見ながら確認していきます。

アウトプットその1 話す

一番簡単ですぐに出来るアウトプットです。
覚えたことを人に伝える方法です。
自分の言葉で表現することでより記憶に
定着していきます。

うまく話すコツとして、以下の二つをあげます。

その1 自分の気づきを盛り込む
その2 ポジティブな言葉を使う

コツその1 自分の気づきを盛り込む

ただ見聞きしたことを伝えるだけではなく、
それをインプットして自分はどのように
感じたのかを明確に伝えることで、あなたにしか
発信できない唯一の情報にもなります。

また、人に話すとその場でフィードバックを
もらえることも多いです。
この話すことは簡単だし、フィードバックも貰えて
自己成長へ繋がりやすいです。

コツその2 ポジティブな言葉を使う

人に話す際には使う言葉にも気をつけましょう。
ポジティブな言葉を使って伝えていくのが
大事です。

これは、ノースキャロライナの大学での研究で
ネガティブな発言を発する頻度が多いグループ
その逆で
ポジティブな発言を発する頻度が多いグループ
とでは、後者の方が3倍も成果が出ている
いうものがあります。

ネガティブが全部悪いわけではないでしょうが、
常にポジティブな言葉を使っていた方が
相手への印象も良いですし、研究結果も出ている
ことなので配慮しておくに越したことは
ないですよね。

アウトプットその2 書く

話すことよりも文字に起こしてアウトプットを
することは脳科学的にもとても良いことが
分かっています。

書くことにより、脳幹網様体賦活系という
脳の作りが刺激され
脳全体に注視するよう指令が流れます。

飛行機に乗ったことがある方はご存じだと
思いますが、フライト前にCAさんから
シートベルトの着用などの大事な情報を伝える
前に「アテンションプリーズ」と発しますよね。

乗客たちは
「ああ、これから大事なことを話すんだな」となり
注意して話を聞くことになります。

それと同じことが
書くことによって脳内で行われるのです。

書くってこれも話すことと同じくらい単純ですけど
凄い意味がありますよね。

書くことのトレーニングとしては
以下の二つがおすすめされています。

おすすめ その1 ポジティブ日記を書く
おすすめ その2 読書感想文を書く

おすすめ その1 ポジティブ日記

アメリカのプリガムヤング大学の研究によると
日記にポジティブなことを書いた人は
単純な出来事をつづった日記を書いている人と
比べて幸福度や満足度が高いという結果があります。

さらに、その日記の内容を誰かにシェアすると
満足感、幸福感が2~3倍に向上するとも
述べられています。

今はSNSやブログなど、外部に発信するハードルが
昔よりも格段に下がっていますよね。
これらを利用してポジティブ日記をつけていくのも
良いトレーニングとなります。

おすすめ その2 読書感想文

本を読んだままで終わってしまうだけでは、
記憶に定着されないのでかけた時間も、
書籍を購入した代金もムダに終わってしまいます。

それを価値ある学びとするには、読書感想文を
書くこともトレーニングになりますし、
記憶の定着にもなりますしとてもおすすめです。

読書感想文など
しばらく書いていないから書き方が分からない。
という方もいらっしゃると思うので、
以下に3行からなる読書感想文のテンプレートを
紹介します。

【読書感想文の3行テンプレート】
この本を読むまでの私は〇〇でした
この本を読んで〇〇に気が付きました
これから、〇〇を実行していこうと思います

この流れで全体の構成を作り、あとは細かな
肉付けをしていくと読書感想文が出来上がります。
参考にしてください。

樺沢先生は精神科医なので心の作用が
専門分野です。その先生が書くことが良いと
お話しているのでいかに人生のなかで
継続できるかが大事なのではと思います。

アウトプットその3 行動する

話す、書く以外の全てのアウトプットが
この『行動する』に当てはまります。

話す、書くよりもよりダイレクトに現実世界へ
干渉することになるので、自己成長へ一番
近づくのもこの『行動する』であると言えます。

とはいえ、
いきなり覚えたことを行動に移すことはとても
難しいですし、一歩踏み出す勇気も必要です。

インプットしたことを実際に行動へ移すための
極意として以下の5つが述べられています。

1.今日やることだけ考える
2.楽しみながら実行する
3.目標を細分化する
4.結果を記録する
5.ご褒美を設定する

1.今日やることだけ考える・小さなスモールステップでもOK
・やらないよりはまし 
ということで、難しくとらえずに
まずはやってみる事が大切です。

2.楽しみながら実行する反響があることを楽しみにSNSへ投稿する、
ブログを書くなどが挙げられます。
続けていくには「楽しめる事」がとても大切ですよね

3.目標を細分化する大きな目標を立てるとあまりのかい離に
呆然としてしまい、当初の気持ちやモチベーション
を維持するのはとても困難です。

マラソンなどの長距離走でも42km先のゴールを
目指すよりも次の電柱、信号までと、とりあえず
頑張ろう、としてほうが結果として長く走れます。

4.結果を記録する記録を付けることで自分の成長を目で見ること
が出来ます。続けていけば成果は少しづつ
積みあがりますので、それを自覚できると次へ
のモチベーションにも繋がりますよね

5.ご褒美を設定するこれが一番わかりやすいかもしれないです。
おいしいものをご褒美で食べようとか
そういうものですね。

『これが終わったら俺は結婚するんだ』
死亡フラグなのでやめましょう。

4.インプットとアウトプットの黄金比率

インプットとアウトプットは切り離せない両輪の
ように回していくことにより自己成長へ
繋がっていきます。

では、それらの比率はどれくらいが一番効率が
良いのでしょうか。そのヒントになるものとして
実際にインプットとアウトプットの時間配分を
調査した研究があります。

コロンビア大学、アーサーゲイツ博士の研究です。
この研究では、限られた時間の中で子供達に
記憶力を試すテストをしてもらいます。

複数人のプロフィールを覚えてもらって、
発表してもらうというものでした。

プロフィールを覚えてもらう時間をインプット
それを誰かに話す時間をアウトプット とします。

Aグループは
インプット時間8 アウトプット時間2

Bグループは
インプット時間6 アウトプット時間4

のように、グループごとに時間配分を決め
最終的にどのグループが一番プロフィールを覚える
人数が多かったのかを調べました。

結果的に、一番記憶に定着していたグループの
時間配分は

インプット3 アウトプット7 
グループでした。

インプットの2倍以上もアウトプットをすることが
一番記憶に定着していたという、ちょっと意外な
研究ですよね。

冒頭の、10冊本を読んでもアウトプットをしない
という人が、いかに時間とお金をムダにしている
のか良くわかる研究です。

受験勉強でも、教科書をひたすら読んで
知識を増やすよりも、それを利用して問題を多く
解いたほうがより結果が出やすい
ということにもなりますね。

.記憶定着の絶対法則

覚えた記憶は、いずれ忘れてしまいますよね。
これはなぜなのか、を脳科学的に分析することで
より、効果的な記憶術を身に着けることが出来ます。
これからは記憶のメカニズムを勉強してみます。

まず第一に、インプットした情報はすべて脳内の
海馬」
といわれるところへストックされます。

海馬といえば、記憶をつかさどる部位であることは
周知の事実だと思うのですけど、実は
「仮保存」することが、この海馬の使命です。

あくまで仮保存なので一定時間を経過したあとには
強制的に新しい情報をストックするため
排出されてしまいます。

数字の羅列など、短期間に忘れてしまうのは
このためです。

海馬がストックされた情報を保存している期間は
人にとってもまちまちでもあるのですが、平均して
2~4週間と言われています。

特別な注意を払わないと、一か月もすれば
記憶からは消去されてしまうのです。

それでも、4か月すぎても覚えていることって
たくさんありますよね。

それは海馬ではなく、別のところで記憶している
ために忘れずに残っているんです。
その場所とは「側頭葉」です。

海馬に蓄積された情報は、側頭葉へ移動される
ことにより長期保存されるようになります。

言い換えれば、海馬に保存されている間に側頭葉へ
情報を焼き付ける必要があるんです。

そのために必要な法則が2週間に3回以上、
その情報をアウトプット
することです。

こうすることにより、海馬はこの情報は重要
なんだとラベルを貼り、側頭葉へ流してくれる
ことになるんです。

覚えておきたい情報はこの
2週間に3回以上アウトプットが絶対条件
なので忘れずに実施していきましょう。

6.あとがき的なもの

アウトプット大全、とても骨太な内容でした。
一部しかご紹介できていませんが、
・具体的なアウトプット手法が80個
・どの方法も図解で説明もしてある
とすれば、手元に置いておいて必要に応じて
その都度開くなどの使い方もいいですよね。

樺沢先生がこの書籍の次に世に送り出したのは
『インプット大全』です。

この書籍のレビューも行っていますので
そちらもセットでご覧いただくと
インプットからのアウトプット、さらに次の
インプットへと『成長の螺旋階段を駆け上がるヒント』
となりますのでぜひご覧下さい。

では、今回はとても重厚な内容となってしまいました。
最後までご覧いただきありがとうございました。

冒頭でお話しましたけど、本著はご自宅や職場において
辞書的な意味でも活用できる一冊です。
ぜひ手に取ってみることをお勧めします。


また、別の記事でお会いしましょう。






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