人生100年時代の羅針盤! 『LIFE SHIFT』 要約レビュー

今日のレビュー記事は
リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット共著
『LIFE SHIFT』です。

人生100年時代をどのようにすれば
『輝いた人生』を送ることが出来るか、が書かれた一冊です。

リンダ・グラットンさんは人材論、組織論の
世界的権威と認められ、経営学界のアカデミー賞
とも称される『Thinkers50ランキング』の
トップ12
に選ばれています。
現在はロンドン・ビジネススクールの教授です。

アンドリュー・スコットさんはリンダ・グラットン
さんと同じくロンドンビジネスクールの教授です。
研究分野はマクロ経済学と長寿とされています。
英国金融庁などの政府機関で顧問を務められた
輝かしい経歴をお持ちです。

この書籍を学ぶ上で私が思ったのは寿命は延び、
人生100年時代を迎えるにあたり、私たちは
不安をもつのではなく、希望を与える一冊
あった、ということです。

これはそのまま、この書籍を読んだ結論と言える
と思います。

なぜ、そう思えたのかを本書を要約しながら
あなたと一緒に探っていきたいと思います。

今回の目次は以下のようにしました。
[1]人生100年時代はやってくる
[2]人生はマルチステージ化していく
[3]3つの新たな生き方

1.エクスプローラー
2.インディペンデント・プロデューサー
3.ポートフォリオ・ワーカー
[4]有形資産と無形資産の両輪を回す
1.生産性資産
2.活力資産
3.変身資産
[5]あとがき的なもの
では見ていきましょう

[1]人生100年時代はやってくる

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2007年に生まれた人は107歳まで
きる人は全体の50%を超える

これ、突然言われてあなたは信じられますか?
私はいやいや、さすがにソレはないっしょって
確かに寿命は延びているけれど?
って思っていましたよ。

驚くべきデータとして、
1914年に生まれた人が100歳まで
生き残る確率はわずか1.2%
でした。

ほぼ百年が過ぎ、2007年に生まれた人は
その半数が100歳を越える
なんて
びっくりですよね。

栄養、衛生、医療のイノベーションが盛んに
おこなわれているのがその背景にあることは
ご理解いただけると思います。

このライフシフトの前に学んでいた
ファクトフルネスでも寿命についての話題が
出てきましたが、確かに伸びています。

厚生労働者のデータをもとに作られた
このグラフを皆さんと共有したいと思います。

縦軸は寿命、横軸は西暦です。
年々、寿命が延びていっているのは
データで見れば理解できますよね。

医療技術の発達により健康的に若々しく
生きられる年数が長くなることがこの
長寿化の土台にあります。

結果、「老い」というもの自体の概念の変化を
求められていきます。

人生は一度きりです。
これまでの固定観念を破り、柔軟に世界の変化を
受け入れ対応していく姿勢や思考が必要になります。

こうした長寿化した世の中でどのように
生きていくべきか考えるにあたり以下の二つの軸を
考える方が大半だと思います。

・定年後の生活資金の問題
・何をして過ごすのかという問題

このことを前提にして今後のレビューを進めていきましょう

[2]人生はマルチステージ化していく

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これまでの人生設計は主に『3つのステージ』
考えられてきました。

20歳頃まで学び、就職して
65歳頃に退職して余生を過ごす

これは無意識に誰でも人生はそういうものだと
思っていると思います。

これが、人生100年時代を迎えるようになると
退職後20年程度と考えられていた余生は
その倍、40年くらいになる
ことになります。

会社の終身雇用はもとより年金もどれほどあてに
なるか分からない時代にどのように人生設計を
考えるのか?
これには大きな意味がありますよね。

40年も余生があるとしたら、出来る限り健康に
配慮して過ごし、より長く働くことが
求められるようになるでしょう。

働きながら学ぶこともあるでしょうし、
いったん働くことをやめて専門スキルを身に着け
それを元にまた仕事をしたりといった生き方も
今より受け入れていきやすい時代になっていきます。

大学生と言えば20歳前後と思われるのが一般的
ですが引退後に学びなおすという人も増える
でしょう。65歳の大学生、高校生なども
珍しいことではなくなります。

これまでと違う価値観が生まれてきますし
多種多様な生き方も同様に生まれていく時代へなります。

これまでの20歳頃まで学び、65歳頃まで働き
引退後は余生を過ごすといった3つのステージは
今後、変わっていく
事でしょう。

人生100年時代では、仕事との関わり方は
変化していきます。

会社を辞めて、仲間と共に起業したりなど
よりハードルは下がる時代になりますし、その後も
事業を売却しまたサラリーマンに戻るなど、
ただ一直線的なステージではない人生の過ごし方が
有効になってきます。

[3]3つの新たな生き方

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人生は『マルチステージ化』されていきます。
ここでポイントとするには学んでから引退するまで
の間に以下の3つのステージを経験する、と本書で
述べられています。

1.エクスプローラー
2.インディペンデント・プロデューサー
3.ポートフォリオ・ワーカー
順に見ていこうと思います。

1.エクスプローラー

自分を日常の生活と行動から切り離して世界を
探索し、自分は何が出来るのか、何をしたいのか
これらを発見
していくステージです。

最近の言葉で表現するのなら「自分探し」とも
言えます。

何を探求していくのかは人それぞれではありますが
世界の変化を仕事をせずに自分の肌で感じることで
これからの自分の在り方を再認識していく、という
ステージになります。

今後、人生をより良く切り開いていくための
人脈の形成などもこのエクスプローラーの間に
行えるととても良いと思います。

2.インディペンデント・プロデューサー

これは自分の職を生み出すステージです。
数人の仲間と起業したりといったことがこの
インディペンデント・プロデューサーになります。

起業というと、従来は自分で職を生み出し
業績があがればより業務を拡大し新たな雇用を
生み出しつつ自分が引退するまで生涯の仕事とする。

というイメージでしたが、この
インディペンデント・プロデューサーはこれまでの
起業とは異なります。

どういうことかというと、永続的な企業を作る
ことが目的ではありません。

ある程度軌道に乗ったところでより大きな企業へ
事業を売却することで利益を得ることを想定した
起業をはじめから行います。

従来とは変わった起業の考え方をもった起業家です。

一時的なビジネスとして起業することで組織に
雇われず独立した生産的な活動に携わることに
なります。

その結果、普通のサラリーマンのまま過ごす数年間
と比べると格段に密度の濃い体験が出来ることに
なります。

3.ポートフォリオ・ワーカー

様々な仕事や活動に同時並行で携わるステージです。

すでに人生の土台を築いた経営幹部などは
このステージに魅力を感じる方は多いのかも
しれませんね。

これまでスキルの獲得と人的ネットワークの構築が
成されていれば、こうした希少性の高い仕事との
かかわり方はより有効な選択肢
となります。

頭の働かせ方と仕事の仕方を状況に応じて柔軟に
切り替えるスキルも重要になってきます。

前のふたつの生き方を掛け合わせ集大成といった
意味合いが強いですね。

とはいえ、大それた仕事でなくともサラリーマンを
しつつ、週末はボランティアにいそしむなども
このポートフォリオ・ワーカーの生き方とも
言えます。

[4]有形資産と無形資産の両輪を回す

マルチステージを生きていくにあたり、資産を
どれだけ増やしていけるかは大きな意味を
持ちます。

長い人生の恩恵を最大限に生かすためには柔軟な
新しい知識を獲得したり新しい視点で世界を
見てみたり、新しい人脈を構築していったりと
いったことが必要になってくるといえます。

ここでは人生を後押ししていく『資産』について
見ていきます。

資産というと、お金や不動産などの経済的なものを
思い浮かべると思いますがこれらは『有形資産』
分けられます。

上記の他には株式や土地などもこれらに入ります。
「お金に換えられる資産」とも言えますね。

それだけではなく目に見えない資産、『無形資産』
こそが今後重要な意味をもつと述べられています。

目に見えない資産とは例えば、健康な心と身体で
あったり、新しい自分へ挑戦していく活力や
人とのコミュニティの形成などがこの無形資産に
該当します。お金に換えていけない要素と言えます。

これらは有形、無形どちらが大事というわけでは
なく、これらは車輪の両端です。

どちらも回すことでより大きく前進することが
出来ます。

例えば有形資産を蓄えておけば、余暇を利用して
より無形資産を蓄える活動が行えますし、
無形資産が育ってくればそれを利用してより
有形資産を生み出していく活動へつながっていきます。

無形資産として以下の3つについて
より深堀していきます。

1.生産性資産
 主に仕事に役立つ知識やスキルのこと。
2.活力資産
 健康や、良好な家族・友人関係のこと。
3.変身資産
 変化に応じて自分を変えていく力のこと。

1.生産性資産

これは仕事の生産性をあげてくれるものです
スキルや能力と言い表すことが出来ます。

これを最大限に活かすことによって、
キャリアアップにつながったり仕事でより大きな
成果を収め、結果的に有形資産を築くことが
出来るようにもなります。

スキルはさらに2つに分類すると良いと思います。
『専門スキル』とそうでない『汎用スキル』です。

専門スキルこれからの時代はAIに計算処理などはとって
かわられてしまう時代です。

学校で学ぶべきは『より専門性の高い知識』へと
自ずとなっていくと思います。

それを元に就職をし、さらに専門スキルを
磨いていくのは良いですよね。

汎用スキル社会が変化するスピードは私たちの想像を超えて
より増していくと思います。

専門スキルのみ磨いていてもいつ使い物に
ならない時代が来るか分かりません。

その時のために速読術であったり、いろいろな事
に精通しているなどの土台となるスキルも
重要です。これらが汎用スキルと分けられます。

2.活力資産

人生100年時代において、一番大事なのは
『健康であること』これは間違いありません。

この活力資産は肉体的、精神的な健康と
心理的幸福感を得るための資産といえます。

どんなに経済的に裕福であっても、
親しい人たちに囲まれていても健康であれば
こそ、ですよね。

適切な運動と食事、さらには十分な睡眠
大事であることは言うまでもありません。

他にはパートナーとの関係も大事ですよね。
人生100年時代において、これまで通り
ひとつの職に就いて引退することを想定するのは
現実的とはやはり思えません。

人生の途中であらたな資格を取る必要があったり
します。共働きであればこの学ぶための時間を
持つことにもよりハードルが低く始められると
思います。

3.変身資産

人生の変化を楽しむことができるようになる事を
身に着けるということがこの変身資産を蓄えると
いうことになります。

これから世界はよりAI化が進み、個人が
どれだけAIには出来ないような希少性をもって
いけるかこれが重要なポイントとなってきます。

大事なのは
自分のアイデンティティとは何であるのか?
この問いに答えられるようになれることです。

生まれた場所であったり職業であったりと
与えられたものに大きく左右される人が多いと
思います。

これからは変化の激しい社会のなかで、
与えられるまで待つのではなく自分から
見つけていく行動力が大事
になってきます。

自分の中で
自分はどうしたいのか、どうなりたいのか。

これらの答えを見出していくことが
人生100年時代には必要になってきます。

そのためには多くのコミュニティやネットワークに
触れてみる
といったアクティブな活動が
良いのではないかと思います。

[5]あとがき的なもの

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人生100年時代、これは間もなくやってくる
間違いない未来です。

人生が長くなるということは言い換えれば
それだけ変化を経験する機会が増えるという
ことでもありますよね。

こうした変化にどのように適応し、自ら選択肢
をつかんでいけるかが大事になってきます。

冒頭でお話した
・定年後の生活資金の問題
・何をして過ごすのかという問題

これらについて

・自分は何をしたら良いのか
・有形資産だけではなく、無形資産にも
 しっかり目を向けよう
・無形資産を築きながらマルチステージを
 生きていこう

こうした活動を通じて人生100年時代を
生き抜いていく中で、より自己実現をしていく
ということへのイメージが沸いたのでは
ないでしょうか。

寿命が延びて人生は100年時代を迎えます。
不安を持つのではなく、今から準備をしつつ
100歳の自分Welcome! と迎え入れて
いけたら嬉しいです。

今回レビューしたのは『LIFE  SHIFT』です。

これからの人生設計に悩む全ての人
また、人生100年時代を輝いて生きていきたい
そういう方へおすすめの一冊です。
ぜひ、その手に取ってみて下さいね。

では、最後までご覧いただき
ありがとうございました。

また次回☆ミ

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