99%の無駄を排除し残りの1%に全力を注ぎ成果をあげろ『エッセンシャル思考』徹底レビュー

[1]はじめに

こんにちは、今週のレビュー記事は
『エッセンシャル思考』です。

本書は最少の時間で成果を最大にする方法について
まとめた一冊といえ、『全社会人必読の書』
とまで言われています。

また、『凡人が天才に勝つ唯一の方法』とも著者は
述べており、凡人代表の私としても非常に勉強に
なった一冊であると言えます。

・仕事をうまく進められない方
・仕事で成功したい方
・頑張り方がいまいち分からない方

このような方にぜひ、オススメな一冊です。

いつものように著者の紹介を最初に。
グレッグマキューン氏はITの聖地シリコンバレーで
コンサルティング会社THIS Inc.のCEOを務めて
おり、アップル、グーグル、フェイスブック、
ツイッター、リンクトインなど世界の名だたる企業
でコンサルティング活動を行っています。

今回レビューではこのエッセンシャル思考を
身につけ、そして実践をしていけるよう
以下の目次を用意しました。

[1]はじめに
[2]エッセンシャル思考と
  非エッセンシャル思考
[3]エッセンシャル思考を理解する

  ・選択
  ・ノイズ
  ・トレードオフ
[4]エッセンシャル思考を実践する
  ・見極める
  ・捨てる
  ・仕組化
[5]成功者のパラドックス
[6]あとがき的なもの

では、順に見ていきましょう。

[1]エッセンシャル思考と非エッセンシャル思考

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ここでは、エッセンシャル思考を理解しやすくする
ために
『エッセンシャル思考』とその対極になる
『非エッセンシャル思考』を比べてみようと
思います。そこで、両者を対比する表を作って
みました。

非エッセンシャル思考の特徴としては
・舞い込んだ仕事はとりあえず引き受ける
・あらゆる知識を身に着けようとしる
・エネルギーをたくさんのことに注いで
 成功に向かっていく
ということがあげられます。

一方、エッセンシャル思考とは
上記のようなエネルギーの分散を一切排除して
本当に『大切なものだけを最優先』にして
突き詰めていく思考法のことを言います。

図で表すとこういう違いであると言えます。

皆さんも仕事において何が成功の為に大事なのか
優先順位をつけて行なっているとは思いますが
上司からの横槍や新しい課題や雑務が入ることで
なかなか計画通りには進められませんよね。

仕事において大きな成果をあげるには、
『本当に必要なことだけを突き詰めていく』こと
が大切なんですよね。

結果として得られるのは無力感なのかそれとも
充実感なのか、どちらを望むのが人生において
良いのかは比べるまでもありませんね。

[3]エッセンシャル思考を理解する

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エッセンシャル思考とはズバリ
『重要なことのみを選択しやり遂げる思考法』
言えます。この対極にあるのが多くの社会人が
陥ってしまっている『より多くのことをやり遂げ
ようとキャパを越えてがんばってしまう』

ということなのですね。

努力・根性・やる気などが戦後から持てはやされ
確かに日本は経済的に成長し成熟もしました。

その名残りからか私たちはよく仕事をする上で
これはやらなくてはいけない、どれも大事で
全部できるんだという考えが大切だと思い込ん
でしまっています。

エッセンシャル思考の理解を深めるために
3つの概念を共有します。それは
・選択
・ノイズ
・トレードオフ 
です。順に見ていきましょう。

選択エッセンシャル思考ではこの
『全部やらなくては』ではなく本当に
やるべきことを決めるという選択をすることが
重要だと述べられています。

例えば上司から『この雑務をやれ』と指示を
受けた時に『はいわかりました』と二つ返事で
答えるのは非エッセンシャル思考の思考です。

エッセンシャル思考の人は自分が行っている
今の業務とどちらがより成果に結びつくのかを
考え、結果的に現在の業務の方がより成果に
結びつくのであれば、私はやりませんと
きっぱり拒否をするということです。

自分で考えた行動や自分の望む選択ができるか
どうかそれが重要だということです。

選ぶ能力は本来、誰にも奪われないはずですが
本人が自ら選択するという当然の権利を手放して
しまっています。そしてこの状態が社会の中では
かなり多く見受けられます。

日本人には特に難しいことかと思いますが、
どうすればよりこれを可能とするのか、という
ことについては後半で見ていきます。

ノイズどれも大事ではなく、世の中に大事なことなんて
滅多にないという、『世の中のほとんどノイズ』
とする考えです。

エッセンシャル思考では万物の大半に価値がない
と考えます。これは『パレートの法則』または
『2:8の法則』などと言われます。

例えば、会社の売り上げの8割は2割の商品が
ヒットしているからであったり、
部署全体の営業成績の8割は2割の優秀な営業マン
の成果であったり、といったことです。

世の中のほとんどのものはノイズである。
その中から大事なものを見定めてわたしたちは
選んでいかなければいけませんね。

トレードオフトレードオフとは、
『何かを得るには何かを捨てなければいけない』
という考え方をさします。

その言葉の通り、私はどっちもできると思うんだ
ではなく、何かを選ぶということは何かを捨てる
ということですね。

エッセンシャル思考を実践するということにおいて
何かを選ぶのならそれ以外は必ず捨てなければ
ならないという考えが方が重要なんですね。

目の前のひとつを選んだら、残りの事に意識を
向けることなく全力で取り組め、ということ
なのだろうと私は思いました。

ここまでエッセンシャル思考とはどいういう
考え方なのか、をお話してきました。
・選択
・ノイズ
・トレードオフ

これらを意識することにより、その概要は
理解されたと思います。

[4]エッセンシャル思考を実践する

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ここまでで、エッセンシャル思考とはどのような
考え方なのか理解することは出来たと思います。

あらゆる知識に言えることですが、
ここまでで満足してしまう人が多いんですよね。

知識は活用してこそ意義があります。
ただ知っただけでは何の意味もなく、ただ時間と
思考力をムダに使っただけになってしまいます。

上司からのオファーにNoということがそもそも
日本人には難しいのかもしれないですよね。

ここでは、どうすればよりこの思考法を実行できる
のかを見ていきます。重要なキーワードは以下の
・見極める
・捨てる
・仕組化

です。順に見ていきましょう。

見極める必要のないものをそぎ落とし、本当に大切なもの
だけを選ぶ思考がエッセンシャル思考の根本に
あります。

そのために選択肢を見極める力が必要となります。
この見極める力を育てるには『孤独を作
本書では述べられています。

ここで言う孤独とは選択肢に関して深く考える
ことのできる時間やスペース
のことです。

『毎日仕事で忙しく孤独なんて作れない』という人
は一見素晴らしいビジネスマンに見えますが、本書
では全くのナンセンスだとも言っています。

選択肢に関してよく考える時間がないからこそ
あれもこれもと手を突っ込んでしまうんですよね。

ピカソも同じような言葉を残しています。
『深い孤独がなければまともな作品は作れない』
がそれです。

かのビルゲイツもこのエッセンシャル思考を活用
し、どれ程に多忙であっても一週間は本を読んで
選択肢についてしっかりと考える週
というものを
定期的に作っているそうです。
偉人たちはこの方法を実践していたんですね。

孤独を作り、余計なノイズはシャットアウトして
・自分の出来ることは何か
・何が出来たら120点なのか
・そのためには何をするべきなのか
・そして何を捨てるべきなのか
これらを考えて見極めるということを行って
いきましょう。

そのためには熟考が必要にもなるでしょう。
それを可能とするために孤独をつくりましょう。

見極めるために他には『遊びを楽しむ』ことも
重要です。

遊んでる暇なんてないし、遊ぶなんて時間が
もったいないという人も一定数はいると思います。
ですが、実は仕事のみでは絶対成功出来ません。

見極めるために遊びが必要な理由は、遊ぶことで
・今までになかった選択肢が広がっていく
・ストレスを軽減し生産性を上げてくれる
・脳の高度な機能を活性化する

これらのことが分かっています。
遊びは見極めるという工程おいて大きな意味が
あるんですね。

捨てるエッセンシャル思考を身につけるために続いては
捨てるということを学んでいきます。

何かを選択したら何かを捨てなければなりません
これは前述したトレードオフの考えです。

では捨てるために何をすればいいのか、まずは
目標を明確にすることが重要です。

本質的な目標を掲げることでその目標に向かう
必要な選択肢もそぎ落とすことが出来ます。

目標と一言で表すのは抽象的で、様々な目標が
あり、私たちはそのケースにあったものを
選択しています。

私たちが持つべきは『本質的な目標』です。
いつもの4象限マトリクスで見ていきます。

横軸を一般的~具体的
縦軸を平凡~刺激的

でマトリクスを作ってみました。

左上の『一般的』『刺激的』な目標は
世界を変えたいなどのビジョンと言えます。
一般的であるが故、誰でも共有することができ
また、刺激的であれば多くの人を動かす
動機づけにもなるでしょう。

左下の『一般的』『平凡』な目標は
価値観といえます。多くの人が共有し
かつ誰もが分かっているような目標です。

人とはこうあるべきだ、などがこのエリアに
属します。仕事において、ここを目標にして
しまうと多くのことは埋没してしまうことが
お分かり頂けるのではないかと思います。

右下の『具体的』『平凡』な目標は
例えば四半期目標のような昨年比5%売り上げ
アップなど数字を盛り込んで明確に
理解しやすいものと言えます。

会社で個人が掲げる目標としては、やりがいが
あり、達成度合いが一目瞭然なのでこのエリアの
ものが多いのではないでしょうか。

右上の『具体的』『刺激的』な目標は
これが本質的な目標といえます。

世界や会社のあり方などを変えるような刺激的
でかつどういうルートで辿りつくのかまで
しっかり落とし込めているような目標です。

目標が明確になれば、達成までのルートに必要な
ものとそうでないものも同時に明確になります。
そうでないものは勇気をもって捨てるという
選択肢をもつことになります。

拒否を勇気をもって行うこと、これは日本人が
特に苦手な文化といえます。

上手に No といえる技術を身につける必要が
あります。ですが、選択肢を捨てるために何でも
かんでも拒否をしてしまっていては社会的な信頼
を失いかねませんし、誰しも頭を悩ますこと
であろうと思います。

やはり『うまく拒否をしてうまく捨てる』という
ことが必要になります。有効なのははじめに
自分のスケジュールと目標を明確にしておく
ということです。

スケジュールと目標を明確にしておくことで
それを理由にうまく断ることが出来るようになる
可能性がとても高いです。

突然仕事を振られてもすぐにYESとは言いません。
なんでその仕事をするのか、その目的はなんなのか
をユルくヒアリングをしましょう。

そのうえで、その新しい業務の方が意義のあるもの
だと思えれば着手すればよいですし
そうでないクソ仕事であれば
『これから〇〇時まで〇〇のための仕事があるの
ですが、どちらを優先させますか?』

のような聞き方が出来れば選択権は上司に
ゆだねられます。

どちらがより生産性の高い仕事なのかを上司は
選択するので、うまく回避することが出来る可能性
が高いですよね。

スケジュールを事前に立てるのが難しいのであれば
直接的にノーというのではなくて優先する事柄が
あるので今のタイミングではなくても大丈夫か
聞いてみる、などが良いのではないでしょうか。

それなら別の人にやってもらうか、ということに
なる可能性も高いです。

断るのですから少なからず、社会性にキズをつける
ことにはなってしまいます。
ですが、一番恐れるべきはそんな些細なことでは
なく『なんでも屋さん』に成り下がってしまうこと
だと本書では述べています。

上司から嫌われるなどと考えず、判断と関係性は
しっかりと切り離しましょう。

何より拒否をすることで好印象を失うこと、これは
確かに大なり小なり避けられない事実ではあります。

それによって結果を出すことで敬意を受けられる
ように努力をすること。これが捨てる上で大事な
ことと言えます。

仕組み化今までお伝えした思考や技術を習慣化するという
ことで、エッセンシャル思考を実行していいくこと
が出来ます。

ですが、努力して行なっているうちはまだ未完成
です。習慣化することで自動的に実現できるように
なり、その結果最大の成果を得ることが出来ると
本書でも述べられています。

例えばクローゼットで洋服を片付けるというタスク
をエッセンシャル思考を軸に考えていきます。

これまでいらない洋服を見極めそれを捨てるという
技術を身に着けました。

それを季節の変わり目などの思い立った時にだけ
頑張って捨てに行くということでは未完成です。

いらない洋服を常に入れるとことができるような
大きな袋を用意し、そこに入れた洋服を古着屋へ
二か月に一回持っていくことをその古着屋の
店長と約束し、それを習慣化する。

ここまでやらないとエッセンシャル思考の実行は
難しいんです。

『見極めてそして捨てる』を繰り返しを行って
いくことで習慣化し無意識に行えるように
仕組み化することが出来るようになります。

業務において、このエッセンシャル思考を実現
出来るようになるには、そのグループ全体でこの
思考を理解し、取り入れることが一番ストレスなく
実践できる環境であると言えます。

それにはあなたが一番、そのグループ内で成果を
出すことです。そうすれば自ずとあなたの影響力は
高まり、業務へ向かう姿勢も評価されて行きます。

究極系はグループ全体がこのエッセンシャル思考を
見に着け、実行していくこと
であると言えますね。

[5]成功者のパラドックス

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最後に、『成功者のパラドックス』を皆さんと共有
して終わりにしたいと思います。

これは、エッセンシャル思考を理解し実践し、成功
を収めたあとで陥りやすい落とし穴とも言えます。

転ばぬ先の杖として、頭の片隅に置いておいて
ください。4つのステップで表すことが出来ます。

[Step1] 
目標を明確にし、全力で取り組む

[Step2]
一定の成果をあげ社内でも高い評価を得る

[Step3]
自分ではやりたくない仕事も
『あなたになら任せても大丈夫』とどんどん
舞い込んでくるようになる

[Step4]
本来のやりたいことを見失ってしまい
仕事に埋没してしまう。

これが成功者のパラドックスと言われます。
ここまでのお話で理解できていらっしゃると
思いますが、問題なのはStep3です。

一度成功してしまうと、本来自分がもっている
武器の性能を見誤る傾向が高いです。

多くを望まず、ターゲットを常に明確にして
そこへ向かって一直線に進んでいく事を
忘れずにやっていきましょう。

[6]あとがき的なもの

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今日は、エッセンシャル思考をレビューしました。
本書は『より少なく、しかしより良く』
徹底的にフォーカスした良書といえます。

エッセンシャル思考はなぜ大事なのか、それは
『人生を本気で良くしたい』と思ってる人にとって
人生は驚くほど短いからだと思います。

この本は仕事に役立つだけではなく、自分の時間を
大切にするための方法が書かれています。

日々の仕事のなかで忙殺されて重要なことが出来て
いない、もっと好きなことに時間を有効的に
使いたいという方はぜひ、本レビューで話せて
いないメソッドもたくさん紹介されています。
本書をぜひ手に取って読んでみてください。

人生を最期を迎えつつある方たちの最期の後悔は
『もっと挑戦すれば良かった』です。

本来の自分のやりたいことに集中していく。
このエッセンシャル思考はまさにそういう後悔
からは無縁の人生を与えてくれると思います。

では、最後までご覧いただき
ありがとうございました。

また次回☆ミ

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